本当にスウェーデンに「寝たきり老人」はいなかった。

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スウェーデンの老人ホーム

日本には120万人いるという「寝たきり老人」が、本当に海外にはいないのでしょうか?
にわかには信じられない話です。
以下は週刊現代サイトの記事の要点です。

スウェーデンにはなぜ「寝たきり老人」がいないのか
2015.09.27

スウェーデンの首都ストックホルム郊外にある、介護サービス付きの特別住宅で働く介護士のアンナ・ヨハンソンさんへのインタビュー。

「ここでは、何より本人の意思が一番に尊重されます。
散歩に出るのでも普通は誰かが付き添いますが、どうしても一人で散歩したいという人がいれば、家族の同意のもと、GPS付きの携帯を持たせて出かけるのを許可します。
それで本人が事故に遭ったとしてもあくまで自己責任なので、施設の責任が問われることはありません。

もちろん、ベッドにしばりつけるようなこともありません。
私たちが行うのは介護であって拷問ではないのですから。
アルコールを飲みたいという人には、よほど健康上の理由がない限り、飲ませます。最後まで人生を楽しめるように助けるのが、私たちの仕事なんです」

スウェーデン人の平均寿命は81.7歳。日本人の83.1歳に比べれば短いが、それなりの長寿国である。にもかかわらず、この国には寝たきりになる老人がほとんどいないという。

「スウェーデンを始めとした北欧諸国では、自分の口で食事をできなくなった高齢者は、徹底的に嚥下訓練が行われますが、それでも難しいときには無理な食事介助や水分補給を行わず、自然な形で看取ることが一般的です。

それが人間らしい死の迎え方だと考えられていて、胃に直接栄養を送る胃ろうなどで延々と生きながらえさせることは、むしろ虐待だと見なされているのです」
(国際医療福祉大学大学院の高橋泰教授)

「スウェーデンでも’80年代までは無理な延命治療が行われていましたが、徐々に死に方に対する国民の意識が変わってきたのです。
長期間の延命治療は本人、家族、社会にとってムダな負担を強いるだけだと気付いたのです。

日本のような先進国で、いまだに無理な延命が行われているとは正直、驚きました」
(ヨハンソンさん)

「この国では、介護の負担はすべて国や自治体がします。
『国は一つの大きな家族である』という発想が定着していて、家族が介護のために経済的負担を強いられるということもありません。

また、施設を訪れた家族が、食事や入浴の手伝いをすることもまずありません。
家族は一緒に楽しい時間を過ごしてもらえばそれでいいのです」
(ヨハンソンさん)

元文です。
スウェーデンにはなぜ「寝たきり老人」がいないのか
2015.09.27
幸福度世界1位「北欧の楽園」に学ぶ老いと死
週刊現代
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45510