南伊豆町の特養「エクレシア南伊豆」は現代の姥捨て山か?


[新設特養「エクレシア南伊豆」]

3月4日、杉並区と南伊豆町が協力して作った特養「エクレシア南伊豆」の開所式がありました。以前紹介した記事です。
特養ニュース:東京 杉並区 特別養護老人ホームを南伊豆に開設へ2017年7月4日

現代のうばすて山と呼ばれても仕方がない面もありますが、きれい事を言っていられない切羽詰まった事情もあるのです。

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静岡)全国初の自治体間連携特養 南伊豆で開所

南伊豆町と東京都杉並区が協力して設置する全国初の自治体間連携特別養護老人ホーム「エクレシア南伊豆」が同町加納の町有地に完成し4日、町や県、杉並区の関係者らが出席して落成式典があった。5日から順次、入所が始まり、半年ほどかけて定員90人がいっぱいになる見通しだという。

杉並区では地価が高いことから特養の用地確保が難しくなっている。一方、南伊豆町は過疎化が進み、雇用の創出が人口維持の課題だとされる。双方の問題を解決する「保養地型特養」として考えられた。構想から7年半で開所にこぎつけた。この間、自治体間連携をしやすくするように国の制度変更がされるきっかけにもなった。

整備費18億8千万円のうち、杉並区が約6億円、県が約3億8千万円を補助した。定員90人のうち、杉並区民分50人、地元分40人を目安にしているという。面会家族のための宿泊施設2部屋や地域との交流センター用スペースなど、特養としては比較的珍しい施設も備えている。

元記事 朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASL3451QGL34UTPB00C.html

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怒りの告発!南伊豆に新型「姥捨山」

──日本各地に残る姥捨山伝説。歩けない老人を山奥に捨てる慣習に種々のエピソードが加えられて今日に至っている。今、家族が会いに行くのが極めて困難な場所に、寝たきりの親を置き去りにする施設の建設が進められているとしたら……。

・問題点1 近くにあった病院は閉鎖された。
最も近い救急病院は、隣の市にある下田メディカルセンター、又は「天城越え」が必要な70キロ離れた順天堂大学医学部附属静岡病院(クルマで1時間半)

・問題点2 杉並区役所から南伊豆役場まで
クルマだと3時間40分から5時間20分、
新幹線や特急を使うと3時間54分かかる。
特急料金がかからない公共交通機関を利用すると5時間26分かかる。

・問題点3  結局誰も面会に来ない?
「特養の入所者は、認知症がかなり進んだ高齢者がほとんどです。結果として、身寄りのない生活保護者が、ケースワーカーの『紹介』という名の事実上のあっせん行為によって、どんどん放り込まれていくことを懸念しています。実際にそういう施設は都内にも実在しています。倫理的なことは横に置いて、特養が不足しているのだから、どこかにつくってしまえば、待機者の数は減ります。行政にとっては都合がいい施設なのでしょう」

元記事 プレジデント・オンライン
http://president.jp/articles/-/22038