なぜこんなに早く入所できたのか?1

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申し込む時点ではよく知らなかったのですが、2015年8月から法律(介護保険)が変わって、要介護3以上でないと特養に申し込めなくなっていたのです。

法律改正の直後だったので、待機者数が減ったのがラッキーでした。

当時、特養に問い合わせたら、「法律が変わったばかりなので、待機者人数が少なくなりました」との話でした。

・介護保険の2015年改正 特別養護老人ホームの入所基準の厳格化

特別養護老人ホーム(特養)は、現在は要介護1から入所する資格がありますが、これからはより介護の必要性の高い「要介護3」以上に限定されます。

厳格化の対象は新規の入所者になるため、現在入ってる要介護1~2の方はそのままとなります。

例外となるケースも想定されています。それは、認知症が重度の場合や、家族による虐待があるような場合などのやむえない状況です。

新規入所の約9割が要介護3以上となっています。
実際の入所者は要介護4、5の方が中心です。

参考にしたサイト
http://en-count.com/archives/kaigohoken-kai3

特養に母を訪問する

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昨日は弁護士と一緒に母の様子を見に行きました。
母は成年後見制度を利用していて、後見人は弁護士です。
弁護士が特養に来たのは入所以来、半年ぶりです。
そのいきさつは別の機会に書きます。

母の入所している特養は、全部ユニットです。

昼食後だったので、個室で内側からカギをかけて昼寝していました。
しばらくノックをすると、気がついて部屋に入れてくれました。

体は前よりふっくらして、顔色も良く、健康そのものでした。

ただ、記憶は以前より後退しているし、つじつまの合わないことをたくさん言います。
理解出来なくても、私の話に一生懸命合わせているようです。

自分の通帳のコピーを見ても、あんなに見たがっていたのに、目も通さないでベッドの上に置いてしまう。

弁護士が「何か困っていることありませんか?」「欲しい物はありませんか?」と尋ねても、困った顔で「急に言われても思いつかない」と返事するだけ。

弁護士が帰ってから、私の家は2軒ある、孫は何人だったかしら、お金がありすぎて困っているなどと、言っている。

散歩に誘うと、「外がこわい」と言いながら、コートを着る。
面倒になって「じゃあ、いいよ、私帰るからね」と言うと、コートのままついて来る。

自分が何をしようとしているのかわかっていない様子。

エレベーターまでついてきたので、スタッフの人が腕をつかんで「ここでさようならしましょうね~おやつの時間ですよ~」と言ってくれた。

今一番したいことは、お金を使って好きな物を買うことのようだ。

このブログで紹介した「活き逝き術のススメ」にも、買い物する権利を奪うのは個人の尊厳を奪うことだと書いてあった。

私が施設に入れられて、好きなおやつを買うことが出来なくなったら悲しいなぁ
散歩で足を鍛えて、近くのコンビニまで連れて行けたらと思ったのだった。

今までの経過と決まったときの礼儀

今までの経過を振り返ってみます。

2015年4月
母認知症と診断される
要介護3と介護認定受ける
デイサービス始める

6月 ショートステイ始める
8月 特養に申し込む(郵便で30カ所)
9月下旬 特養入所決定
(申込書を送ってから2ヶ月弱)

認知症と診断されてから約半年。
初めての体験だらけだった、怒濤のような日々が終わりました。

そして、入所して最初の頃はトラブルもありましたが、
数ヶ月後にはすっかりなじんでいました。

もしかしたら、気に入らないかもしれない。
別の特養に移ることになるかもしれない。

そう考えて、まだ他施設のキャンセルをしていませんでした。
入所後、ポツポツと他の特養から、
「今どのようなご様子ですか?入所についてどうですか?」という電話が来るようになりました。
様子を聞くと言うことは順番が上位に上がってきた証拠です。

事情を話してキャンセルさせていただきました。

まだ、二十数カ所残っていましたので、それらはハガキにコピーして
全てキャンセルました。

「特養入所マニュアル」を読んでから、スタッフさんのご苦労がよく分かるようになりました。これ以上、よけいな手間をかけては申し訳ないという気持でした。

決まったらキチンとキャンセルしましょう。

次回から、なぜこんなに早く入所できたのかを考えてみたいと思います。

施設見学 その1

4月から始まった認知症介護生活も、8月になりました。

母の介護認定は「要介護3」です。

8月の猛暑の中、高齢者施設を見て回ることにしました。

特養は申し込んで何年もしないと順番が回って来ないと思い込んでいました。
特養に入れるまでのつなぎに民間の安い施設を利用するつもりでした。

家から近い、電車利用でも1時間以内。
入居一時金は100万円以下
月々の経費は20万円くらい
看取りまでしてくれること

など、いくつかの条件に当てはまる施設を見学しました。

グループホームはアットホームで居心地が良いといろいろなサイトに書いてありました。
近くのグループホームに電話してから見学に行きました。

新興住宅地のはずれにあるホームはこじんまりした2階建てでした。
しかし、ここには母を預けたくないと思いました。

入居のおばあさんたちがリビングで、車いすのままグッタリしていました。
誰も目を開けていなくて力が抜けたようでした。

女性スタッフたちは体育会系のノリでキビキビしていますが、優しさを感じられませんでした。
すごく冷たい感じでした。

サ高住(サービス付き高齢者住宅)
数件、見学しました。
認知症も対応しますよとのことでしたが、これからどんどん進行していくのに大丈夫かな~?という不安がつきまといました。
頭も身体もしっかりした高齢者なら、ここでの生活を楽しめそうです。
中にはデパートまで歩いて数分の施設もあり、友人同士で連れ立って外出するグループを見かけました。
退屈しないように、いろいろなイベントが盛りだくさんで、私も入りたいと思う施設もありました。
安くて人気のあるこれらの施設は、どこもほぼ満室で、空き待ち状態でした。

ある施設から、ここの入居者が特養に入れることになったのでしばらくすると空きができますが、どうしますか~という話が来ました。

私が気に行ったところだったので、体験入居を予約してきました。
施設によっては、1週間くらいの体験入居を安い費用でさせてくれます。
これは好都合。ショートステイの代わりに使おうと思いました。

空きを待っている間に、住宅系の会社が運営している施設を見学しました。
少し部屋が小さくて、窮屈な感じ。

サ高住の部屋の大きさはビジネスホテル並みです。
9㎡から12㎡くらいでした。
室内に洗面所があるのが普通ですが、トイレは共同が多かったです。トイレも室内にあるところもありました。

この施設は室内に洗面所もなくて、スタッフも慣れていない感じでした。
入居者も楽しそうではありませんでした。

それでも今すぐ体験入居できるというので、1週間申し込みました。
第一印象どおり、母は疲れ切って帰宅しました。

何も言いませんでしたが、スタッフが親切でなく、食事やお世話もいまいちだったようです。
しばらくグッタリして、寝たり起きたりの日々が続きました。

半月で10カ所見て回りました。

(疲れたのはアンタだけじゃないよ。バアサン、あたしも超疲れたぜい)

菅井きんが認知症で「要介護3」 特別養護老人ホームに入所

女優・菅井きん(88才)が、認知症で「要介護3」の認定を受け、特別養護老人ホームに入っていることがわかった。

名脇役として知られる菅井が暮らし始めて50年以上が経つという、東京・杉並の閑静な住宅街に建つ一戸建て。
近くには緑に囲まれた大きな公園もあり、老後を過ごすにはぴったりな環境といえる。
菅井は1996年に夫を亡くして以降、この家で娘夫婦家族とともに生活してきた。

「菅井さんは、もう2、3年は姿を見ていないですね。以前は近所のスーパーでお買い物したり、ひ孫さんとバルコニーで遊んだりする姿をよく見かけたんですけど…」(近所の住民)

菅井は、2010年に北川景子主演の映画『瞬 またたき』に出演して以来、4年間、公の場にも姿を見せていない。
菅井の知人がこう話す。
「菅井さんは2年ほど前に認知症で『要介護3』の認定を受けているそうです。認知症の影響からか、夜中に外に出て、閉まっている建物のシャッターを叩いて“配給米をください”と叫んだり、左右違う履き物姿で、ふらふらと駅まで行き、改札を通ろうとして駅員に止められたりと、思いもよらない行動を取るようになったそうです」

一歩間違えば命の危険も伴う行動の数々。その他にも自分の居場所が認識できなかったり、娘と孫を間違えたりするなど、その症状は日に日に悪くなっていったという。

「同居する娘さん夫婦は、菅井さんの介護をかなり頑張っていましたよ。菅井さんは徘徊したりするので目を離すこともできませんし、
問題を起こせば、その度に謝りにも行っていました。眠れない夜も続いたそうです」(前出・菅井の知人)

そんな介護の日々に限界が来たのか、昨年、娘は菅井を自宅からほど近い施設へ入所させることを決断した。

「菅井さんが入ったのは、要介護度が高い認知症の人が多くいる特別養護老人ホームです。
施設内には認知症高齢者の専用フロアもあり、また日本でも有数の高齢者医療・認知症の権威である病院が隣接しているため、自宅での介護が難しい人や、常時介護を必要とする人が入居しています」(前出・菅井の知人)

菅井の所属事務所に話を聞くと、「リハビリをしていて、体力が戻れば、仕事復帰も考えています」とのことだ。

2014.05.29 07:00
週刊ポスト