特養では死はタブーでした。

特養に入所する人は要介護度が高く、最後までいる場合が多いと思います。
最近は、看取りに力を入れている特養が多くなりました。

2018年の介護報酬改定の注目ポイント!特養について

で、看取りの体制づくりが重視されています。

しかし、ですね。

私の母が入所している特養では、
毎年1回、本人とスタッフと家族が一同に介して(5名位)、現状報告と今後の方針を話合います。
やはり、月日と共に自立度が落ちてきて、いつどうなるかわかりません。看取りについても話題が出て来ます。

そこで、私が「いつ死んでもいいように、心の準備をしておきたい・・」的なことを言ったとたん、周りの空気が凍り付きました。

そして、ケアマネさんが、「お看取りの準備も必要ですよね~」と笑顔で言葉を言い換えたら、ホッとした雰囲気になったのです。

特養のスタッフさんたちは、どうやら家族からのクレームにピリピリしているようです。うっかり、「死ぬ」というと、家族に怒られるのでしょうね。
「死ぬ」「看取る」も、同じ現象なのに。

また、税理士に相続相談をするときは、「相続が発生する」と言います。

日本の社会は、死に対してオープンではありません。
縁起でもないとか、不吉とか、
しかし、動物も人間も、生まれたからには、必ず死にます。
このブログを書いている私も、読んでいるあなたも必ず死ぬのです。

これから大量死時代に突入するのに、気を遣いすぎるのもどうかと思います。

入所中の母が転倒、施設での事故


先日の夜11時半に電話がかかってきました。
母が入所している特養からです。

「夜11時頃、お母さまの個室から大きな音がしたので、夜勤のスタッフが行ってみると、部屋の真ん中で倒れているのを見つけました。これから、病院に連れていきますが、頭から血が出ているので、入院ということになったら、ご家族の承諾が必要なので、出かけられるように待機お願いします」ということでした。

もう寝るところでしたが、いつでも車で出かけられるように、次の連絡を待っていました。(本音:雨で真っ暗だし、面倒だな~でも、重症だったら・・・)
1時間ほどで、再度連絡がありました。

「数針縫いましたが、帰宅しても大丈夫だということなので、連れて帰ります。ご迷惑をおかけしました。」

翌日、特養に電話して、詳しい状況を聞きました。

「本日は異常もなく、ご本人は夕べ転んだことも覚えていませんでした。
今日は往診日なので、こちらの嘱託医にもみてもらい、大丈夫でした。
念のために、本日の入浴は中止しました。
スタッフが交代で、様子を見守っています。」

やれやれ、ホッとしました。
それにしても、元気そうに見えても、いつ何が起きるかわかりませんね。

自宅で転んだら、私が一人で対応しなければならないのです。
慌ててしまって、適切な対応ができるかどうか、自信がありません。
それとも、救急車を呼ぶかもしれません。

いずれにしても、心細いです。
やはり施設に預けておいて良かったと思います。

そして、数日後、病院で抜糸したとの報告が来ました。
普段から、まめに面会に行って、スタッフさんやケアマネさんとコミュニケーション取っておいて良かったと思いました。

みなさんの介護の努力をいつも見ているので、個室で転んだからと責める気にはなれません。

いつも、母の介護をしてくださって、ありがとうございます。

 

先日は特養に、母の面会に行ってきました。


ネットからお借りしました。

毎日、猛暑ですが、建物内はエアコンが効いていてひんやりするほどでした。
相変わらず、母(90代)は元気でした。

暑さ寒さの感覚がなくなってしまったので、
この日も、長袖を2枚重ねていました。

そして、いつもと同じく、困った困ったを繰り返していました。

私「何が困ったの?」
母「お金が出せないんだよ~どこにもお金の出る機械がないんだよ~」
ATMのこと

私「ここにいれば、お金の心配ないよ」
母「そうもいかないよ。ここも飽きたから、お金を引き出して別のところに引っ越そうか、家に帰ろうか」
私「家はリフォーム中だから、今は帰れないよ」
もう2年間、リフォーム中

突然話題が変わる。
母「この家売ろうよ。高く売れるよ。何百万円になるかな~?」
私「今は景気が悪いから、値下がりして売ると損になるらしいよ」
母「そうか、そんならしばらく様子を見よう」

突然話題が変わる。
母「お父さんは元気?」
私「どのお父さん?」
母「私のお父さん」
私「とっくに死んじゃったよ」
母「へっ!!私のお父さんの名前は○○夫だよ」
私「私のおじいさんだから、かなり前に死んだはずよ」
母「へえ~っ、ちいとも知らなかった~」

面会に行くと、こんな会話が延々と続きます。
1時間話していると、ぐったり疲れます。
しかも、本人は最初の話を忘れているから、しばらくするとまた同じ話を繰り返します。

認知症の人の相手は大変です。
スタッフの方々はさすがプロです。
対応が見事です。

毎日、真面目にお相手をしてくださっています。
おかげさまで母は自宅にいたときより、健康です。
感謝です。

(いったい何歳まで生きるつもりなのでしょうか?)

母の衣替えは古着屋の利用で

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[古着屋の店内]

先日、特養へ母の面会に行ったら、スタッフさんから
「暑くなってきたので、薄いお洋服を何枚かお願いします~」とのこと。

必要な物を教えてもらいました。

・薄い長袖か七分袖のTシャツかニット 2,3着
(大型洗濯機で洗える物)

・ウエストゴムの薄いズボン 2本

・靴下 2,3足

「お母様は重ね着がお好きで、いつも2,3枚重ね着していらっしゃいます。なので、夏でも2枚着ても暑くならないような物がいいです~」

おしゃれだったから、そうなんでしょうが、私は今、経済がピンチなのよね。
そんなに一度に、何枚も買えないわ~

ふと、近所に古着屋があって、ときどき半額セールするのを思い出しました。

早速、覗いてきました。
半額セールはまだだったので、季節はずれの100円コーナーから母の好きそうなブラウスを2枚買いました。

強力洗濯機でガラガラ洗って高熱乾燥したら、すぐダメになるかもしれませんが、
100円だから、少しでも大好きなおしゃれを楽しんで欲しいです。
(ときどき、母のベッドに縮んでしまったおしゃれなニットがかけてあります。)

家で洗って、名前をつけてから、次回の面会に持っていきます。

外に出たがらない母

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92才の実母は、認知症以外、すべて健康体。
足はしっかりしていて、食欲もばっちり。
元気をもてあましています。
ちょうど、特養に入所して1年たちました。

特養に母に会いに行く度に、「ここは退屈だ。家に帰りたい」というので、「じゃあ、駅まで歩けるようにお散歩しようね」と外に連れだそうとします。

それなのに、5分も歩かないうちに「こわいから、帰りたい」と回れ右して自分からホームの中に入ってしまいます。

先日は、外に出ようとして、玄関のガラスに頭をぶつけてしまいました。
「痛い~!」と涙を流しながら、歩き始めたら、
中からスタッフさんが2人走ってきて、
「すごい音がしたけど、どうしたのですか~」
「あ~ら、コブが出来ているわ~」
「さあ、中で冷やしましょうね~」と部屋に連れていってしまいました。

一体どういうこと?