全ての入所申込書を送って10日ほど経った頃、ある特養から電話がありました。
「うちは○○苑です。先日お申し込みいただいたので、今度、様子を見にうかがいま~す」
「え、でも、実際に入所できるのって何年も先になるんですよね。来てもムダじゃないんですか?」
「いえ、でも、何かお力になればと思いまして~」
そして、そこの男性スタッフが数日後に来てくれました。
母は隣の和室で暑さでぐったり寝ていました。
彼はその様子をちらっと見て、私の話を聞いてくれました。
デイサービスもショートステイもいやがって行かないこと。
介護にかかりきりで、仕事に行けなくなったこと。
火の不始末や徘徊が心配で外出もおちおちできないこと。
昼夜逆転で、夜も熟睡できないこと。
などを話しました。
「じゃあ、試しにうちのショートに来てみませんか?」
え、いいの~?
そういうことは今のケアマネさんが手配してくれるところしか
行けないのだと思っていました。
勝手に自分たちで決めてはいけないと思い込んでいました。
そして、○○苑のショートステイに1週間入りました。
帰宅した母は、まるで、天国に行ってきたかのように興奮していました。
今までで、一番うれしそうでした。
女性スタッフたちがとてもやさしくしてくれたそうです。
こことは相性が良さそうだわ。
入るならここだわ。
しかし、長期入所は空きがないので、
当分はショートを繰り返すしかありませんでした。
それでも、行かないよりずっと助かります。